京都市債は売れるか

築地です。

昨日、東京で開かれた「京都市債IR説明会」に取材に行ってきました。
桝本市長自らが出席し、緊張気味に30分近くプレゼンをしました。

内容的には、京都市民としてはさほど目新しくはなかったですが、証券アナリスト
の間では「市長が来た」ということにずいぶんと好印象を持っている人が多かったのが意外でした。
民間企業だと社長が説明するのが当たり前ですが、自治体債の世界ではまだ珍しいんですね。
桝本市長、ヒットだと思いました。

財務内容についてのアナリストの質問は、

「地下鉄の累積赤字に対して一般会計からの補てんはどの程度の規模になるのか」

――という点にやはり集中していました。先日決まった地下鉄の運賃値上げは市民生活を直撃しそうですが、投資家の側から見ると、これはむしろ好材料なんですね。ちょっと驚きでした。

ちょっと意地悪なのは、「寺社仏閣などへの課税はやはり無理なのか」という質問でしたが、市長、これにはやや大袈裟に笑いながら(まいった)というジェスチャーをしたものの、発言はしてませんでした。

そのほか、終了後につかまえたアナリストが語っていた内容で、印象に残ったことをメモします。

・京都の知名度で外国人投資家に売りやすいと思う(外資系証券会社アナリスト)
・地下鉄の問題はどの大都市も共通なので、それ自体が市債発行面でマイナス要因になるわけではない(大手証券会社アナリスト)
・税収を増やすための産業政策などについて、もっと詳しく取材をしていきたい(外資系アナリスト)

取材を重ねている最中なので、今日のところは、論評はしないことにします。